デザインと芸術の違いって、何?

「デザインは芸術は違うものだ」

とよく言われますが、いったい何が違うのでしょうか。

今日は芸術家やデザイナーの言葉を紹介しながら、
デザインと芸術の違いを考えてみたいと思います。


芸術は売れなくてもいい。好かれなくてもいい。(岡本太郎)

まずは、芸術家の言葉をご紹介していきましょう。

「芸術は爆発だ!」の言葉で有名な芸術家の岡本太郎は、

“芸術は売れなくてもいい。好かれなくてもいい。
 芸術は認められなくてもいい。成功しなくてもいい。
 自分を貫いてぶつけて無条件に自他に迫って行く事が芸術だ”

という名言を残しています。

このように考えると、芸術とは売れるかどうかは重要ではない、
ということになります。

ただ、成功した芸術家の作品は高値で取引されますよね。

売れるかどうかは、あくまで結果であって目的ではない、
ということでしょうか。

たしかにお金儲けをしたいという人は芸術家にはならずに、
デザイナーとしてビジネスに関わりながら作品を生み出す人のほうが
多いのかもしれません。

現代美術にも影響を与えた芸術家のマルセル・デュシャンは、

“私は働くよりも呼吸をしていたい”

という言葉を残しています。

ここまで商業とは正反対の姿勢を示すことができる人こそが、
真の芸術家なのかもしれません。

上級者になるほど引き算である(ココ・シャネル)

芸術家の言葉を紹介したあとは、デザイナーの言葉をご紹介しましょう。

ファッションデザイナーとして成功し、
「シャネル」のブランドを確立したココ・シャネルは、

“ファッションとは、上級者になるほど引き算である”

という名言を残しています。

引き算ということは、シンプルだということ。

たしかにシンプルな方が、パっと見ただけで理解しやすく、
多くの人に受け入れられやすくなります。

その分、売れやすくなるとも言えるのではないでしょうか。

工業デザイナーのディーター・ラムスは、

“良いデザインとは、理解をもたらす”

と言います。

アートは理解するのも難しいような作品が多い一方で、
デザインとは常にわかりやすさが求められる。

このように考えると、売れるデザインにするためには、
シンプルでわかりやすい必要があるのかも知れません。

世界を変えようとする気がないクリエイターは辞めたほうがいい(ヤン・シュヴァンクマイエル)

ではクリエイターは単なるお金儲けのためにだけ
作品を作っていればいいのでしょうか。

そうではないはずです。

先にご紹介したココ・シャネルを含め、
有名なデザイナーは商業的なデザインを通じて、
多くの人々を感動させ、心を動かしてきました。

志を高く持ってデザインするからこそ、
多くの人々に支持されるデザインが生まれるのでしょう。

アニメーション作家のヤン・シュヴァンクマイエルは、

“世界を変えようとする気がないクリエイターは辞めたほうがいい”

という言葉を残しています。

芸術家もデザイナーも、共に新しい物を
世に生み出すクリエイターとして見ると同じです。

デザインと芸術との違いは、
デザイナーや芸術家の意識の問題で、
厳密にはないのかもしれませんね。

今日は最後に、未来のクリエイターの育成を目的とした、
専門学校の学生が対象のTシャツデザインコンテストをご紹介します。

Tシャツデザインコンテスト2016は、
衣料品ショップを全国で展開するジーンズメイトが主催するもので、
優秀賞25作品がジーンズメイトの実際の店舗で発売されるという
面白い試みを行っています。

優秀賞25作品のうち、実際に一番売れたデザインが優勝、
ということです。

「売れるデザインは果たしてどれなのか?」

「芸術的な要素があるTシャツは果たして売れるのか?」

「売れるのはやっぱりシンプルでわかりやすいものなのか?」

といったデザインと芸術の違いを感じながら、
実際に店舗でTシャツを眺めてみると面白いかもしれません。

応募総数832作品の中から選ばれた25作品は、
2016年3月下旬より、全国のジーンズメイトおよび
公式通販STREETにて販売される予定です。

    
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