勝ち組、負け組とブラジル

勝ち組、負け組という言葉があります。勝ち組は当然収入が高く、生活が安定している人、負け組は収入も低く不安定な生活を強いられている人という意味合いがあります。ですが、まったく違った意味にこの言葉が取られたこともありました。それが第二次世界大戦後のブラジル日系移民社会で起こった現象です。


日本は負けていない?

信じられないことですが、第二次世界大戦後の、ブラジルにいた日系人たちの間では「日本は負けていない」「負けたというのは実はデマ」といった意見が大勢を占めていました。なぜこのようなことが起きてしまったのでしょうか。第二次世界大戦時、ブラジルは途中からアメリカやイギリスといった連合国側についていました。当然、発せられる情報は連合国側に依ったものとなります。しかし、日系移民の多くはブラジルの言語であるポルトガル語を習得しておらず、情報源は日本から発せられる短波ラジオに頼りきったものでした。そのため、日本国内の人間に同じく、大本営発表を信じていたのです。

情報を操作?

さらに狭い日系人社会において、ポルトガル語の読み書きができた一部のインテリ層が、意図的に日本は負けていない、という情報を出していたとも言われています。中にはデマをずっと信じ続けた人もおり、数十年ぶりの帰国時に、高度経済成長を遂げた日本の姿を見て「やはり負けていなかったのだ」と思ったという皮肉なエピソードもあります。

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