ぴあと東京ウォーカーの違い

都市情報雑誌というジャンルがあります。映画や演劇やコンサートなどのエンタメ関連の情報や、季節でいえばビアガーデンや花火大会などの情報を特集する雑誌です。最新のエンタメ情報をゲットするのにも役立ちますし、デートプランを立てるのにも役に立つでしょう。ですが、これらの雑誌に載っている情報は現在はほとんどがネットに取って代わられてしまったといえるかもしれません。実際に『ぴあ』は2011年に休刊しています。『東京ウォーカー』もかつて週刊誌だったものが、2015年から月刊誌にリニューアルしています。つまり、週刊ペースであらゆる情報が発信されるタイプの都市情報誌は現在は存在していないのです。


どんな違いがある?

そもそも『ぴあ』と『東京ウォーカー』にはどのような違いがあったのでしょうか。同じ都市情報をあつかうならば、似たような内容になってしまうかと思うかもしれませんが、両者には明確が違いがありました。『ぴあ』はあらゆる情報を網羅していました。つまり雑誌として、これは良い、これは悪いといった線引をしなかったのです。メジャーであるかマイナーであるかという線引がない雑誌であったといえるかもしれません。雑誌というのは得てして、その時だけ流行っているものや、宣伝費を多くかけているものに内容をさきがちです。

情報の網羅性

ですが『ぴあ』は、決してそのような時流に流されたような作りをしていなかったのです。現在『ぴあ』のバックナンバーをさぐれば、その時代のマイナーなエンタメ情報まで網羅できるようになっています。あらゆる情報をフラットに手に入るようにするというのは1972年の『ぴあ』創刊時からの理念でもありました。そのため、上の世代からは「批評性がない」として批判されることもあったようです。そのため、同時代には『ぴあ』に対抗するように、レビューなどを多く掲載した『シティーロード』という雑誌が存在しました。クリエイターのインタビューなどが多く掲載されているので、今から見れば貴重な文化的資料だといえるでしょう。

情報選別としての『東京ウォーカー』

対する『東京ウォーカー』は1990年に角川書店から発行されます。この雑誌は『ぴあ』のようにあらゆる情報を網羅するのではなく『東京ウォーカー』的なものを選別して掲載していました。つまり、情報が膨大にありすぎて何を選んだらいいのかわからないという読者に向けて作られた雑誌だったといえます。同じような作りの雑誌としては講談社が発行していた『TOKYO1週間』などがあげられるでしょう。

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