幻の雑誌『z-kan』とは?

かつて大学生向けに発行されていた『z-kan』という雑誌がありました。発行年度は2000年です。注目すべきは、雑誌の発行元がZ会で知られる増進出版社だったことです。


特集は多様

『z-kan』を発行していたZ会は、主に大学受験の通信添削講座を行うことで知られています。『z-kan』は、大学生のライフスタイルに向けてさまざまな特集を組んでいます。それは恋愛であったり、就職であったり、旅であったりしました。いまどきの若者は、恋愛をせず草食化している、就職をせずフリーターを選ぶ、旅をせず家にとじこもる、といったことはよく言われていますが、それは2000年代初頭でも顕著な問題だったのです。しかし、当時は、あえてその道を選んでいるとうそぶく余裕がありました。そのスタイルが格好いい、クールであるという、中二病のような心理が働いていたこともたしかでしょう。しかし、現在は状況が異なります。恋愛(結婚)ができないのは低い給料という経済的な問題があり、旅も金がないから行けず、フリーターという非正規雇用を選ばざるを得ない人たちもいます。

モラトリアム全開

そう見ると『z-kan』が取り上げていたのは、モラトリアムを謳歌する大学生の、悩みプレイとも言える内容であったとも言えるかもしれません。創刊号の特集は「大学なんていらない」です。大学生に向けて大学について考えさせる。今から見ればぜいたくな悩みではあります。

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