平成史をたどる

平成は31年で終わります。この平成という時代は果たして何であったのかを考えるうえで参照になるものが通史でしょう。平成というのはそれぞれの分野に興味が分散していますが、それをひとつ貫くものがあってしかるべきでしょう。


歴史をたどる

そのような平成の歴史をたどる上で参照になる本が吉見俊哉編纂の『平成史講義』(ちくま新書)です。著者は近現代史を改めて浮き彫りにする著作を多く上梓しています。その著者が10人の識者に声をかけて、平成史を浮き彫りにしようとします。そこにおいて、最新の興味の対象として平成の歴史に目が向けられることになりました。やはり、平成というのは、一人の人がすべてを見通すというのが困難な時代であるとも言えるかもしれません。

どんな時代だったのか?

著者は平成の30年間は、これまでの日本的なシステムが崩壊していく過程だったと述べています。やはりひとつの象徴的な事件となるのが1995年、平成7円に起こった阪神淡路大震災と一連のオウム真理教事件があるでしょう。これまでは安全とされてきた日本が存在しないという神話が崩れた瞬間であると言えます。

なだらかな時代

さらに平成というのはなだらかな時代だと言えます。インターネットなどが当たり前に登場し、社会の変化というのが急激に起きているわけではありません。好景気だとは言われていますが、本当にそうなのかわからない不景気がなんとなく続いているというのもあるでしょう。そうした全体像をとらえきれない時代であった平成を振り返るにあたっての良書ではないでしょうか。

失敗の繰り返し?

さらに平成は改革が叫ばれながらも、何度も同じ失敗を繰り返してきた時代でもありますね。また同じ失敗を繰り返さないためにも、それぞれが改めて平成の歴史に向き合ってみる意義は十分にあると言えるでしょう。

    
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