月面反射通信とは何か?

無線通信技術のひとつに月面反射通信なるものがあります。なんともSFチックな響きですが、これは地上から月面に電波を発して、はね返ってくる電波を受信するものです。簡単な原理ではありますが、技術的には大変難しいものです。

返ってくる電波が弱い?

月面に反射された電波は、地球へはね返ってくるときに、発信された電波の1兆分の1のさらに1兆分の1以下になっています。そのため、どれだけ高出力で電波を発信したとしても、受信した電波を人間の耳で直接聴くことはできません。基本的にデータをパソコンに入れてソフトによる解析が行われます。

実用的ではない?

月面反射通信は技術的に難しいものです。月も地球も常に自転と好転を繰り返しているため、タイミング的に発信した電波をきっちりと受け止めることが難しいのです。そのため月面反射通信は、実用的な技術としてはほぼ用いられていません。アマチュア無線の愛好家が行うにとどまっています。しかしながら冷戦期には、敵対国の電波を月面反射通信で傍受し解析するといったことが行われていました。2007年には日本において、太平洋上の衛星通信に使われていたKDDI茨城衛星通信センターの32メートルの巨大パラボラアンテナを用いたアマチュア無線愛好家による月面反射通信の大規模な実験が行われました。