放射能汚染の「除染」とは何か?

放射能汚染による問題は、大きな社会問題となっています。この放射能汚染をなくすためには、「除染」と呼ばれる作業が必要となります。放射能汚染の「除染」では何をするのでしょうか?


■「除染」とは

福島第一原子力発電所の事故で放射能汚染された地域のうち、岩手・宮城・福島・茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉県の100余りの市町村では、2012年1月から「放射性物質汚染対処特別措置法」に基づいて、順次、「除染」が進められることになっています。

国が1兆円以上の予算を負担し、「汚染状況重点調査地域」に指定された市町村で放射性物質を取り去る作業が行われるのです。放射線量が毎時0.23マイクロシーベルト以上で、事故による追加被曝量が年間1ミリシーベルトを超える区域がある市町村が、そうした重点地域に指定されることになっています。

■除染でどんな作業をするのか

除染では、どんな作業をするのでしょうか? 1兆円以上の国家予算を注ぎ込む大プロジェクトですから、特殊な薬品とかを使って放射性物質を消してしまうのでは、などと思われるかもしれませんが、じつはそんな薬品も技術もありません。現時点では、原発から放出された放射性物質を「消す」技術はなく、半減期で減っていくのを待つぐらいしか方法がないのです。

そのため、国が行う除染といっても、汚れを掃除する単純作業と同じように、汚染された家の屋根を高圧洗浄機で洗い流したり、土や瓦礫をスコップやショベルカーで取ったりするだけです。膨大な労力がかかる作業ですが、その効果のほどを疑問視する声も出ています。屋根の瓦や道のアスファルトの表面には細かい穴があり、そこに放射性セシウムなどがこびりついていると高圧洗浄しても取れない、と言うのです。放射性物質を洗浄した水は、また別のところへ流れ込むかもしれません。完全に除染しようとするなら、汚染された家の屋根から道路まで、すべて剥がして除去し、工事をやり直さないといけないでしょう。

放射能汚染の問題はまだまだ続きそうです。ただ、放射能汚染の問題がなくなるように「除染」への取り組みを進めていってほしいですね。

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