宇宙にも差し迫る環境問題「宇宙ゴミ」とは何か

先日、NASAは「宇宙ゴミ(スペースデブリ)が国際宇宙ステーションに衝突する可能性がある」と発表しました。衝突を避けるために軌道を変更する可能性も示唆していましたが、結局、衝突の可能性はなくなったとのことで、ひとまず安心できましたが、どうしてゴミが衝突すると危険なのでしょうか。


■「宇宙ゴミ」って何のこと?

ゴミといっても、家庭で出るようなごみとは違い、これまでに打ち上げられた人工衛星のやロケットの破片などで、地球の軌道上を周回しているものを言います。事故や故障、また、役目を終えた人工衛星やロケットなどは宇宙に残ってしまい、さらに他の部品などと衝突することで、細かくなってしまうため、増加する一方なのです。燃料の爆発や衝突によって、破片が多数発生するのですが、これらが人工衛星などに衝突すると、国際宇宙ステーションのように人がいる場合は非常に危険です。

■宇宙ゴミは人工衛星を簡単に破壊するほどの脅威

宇宙ゴミは、地表から450km程度の軌道の中の場合、秒速でおよそ8km/s、気象衛星などがある、静止軌道においては秒速3km/sと非常に高速で移動しています。ゆえに、10cm程度のゴミとはいっても、人工衛星を破壊するほどの脅威なのです。1996年に若田光一宇宙飛行士は日本の宇宙実験室を回収するというミッションを行いましたが、この時に、500近い、衝突の痕が見つかったそうです。

■宇宙ゴミの大きさや、数はどれくらいあるのか?

10センチ以上の大きなゴミは、JAXAの資料によると1万6000個確認されているそうですが、数はどんどん増えています。10センチ以下のゴミ同士が衝突すると、さらに細かくなってしまい、地上からは確認ができません。世界各国で4000回以上ものロケットや人工衛星が打ち上げられており、現在も4,500トンを超えるゴミが残されているとも言われています。そう考えると、宇宙空間は実はものすごい数のゴミが浮いている状態なのかもしれません。

■どうすれば宇宙ゴミを片付けられる?

対策としては、他の人工衛星などと衝突しない軌道に乗せたり、大気圏に突入させて燃やしてしまうなどといった方法が考えられますが、まだ実用化されていません。大事なのは、できるだけゴミにならないようにすることで、日本やアメリカなどで作られているロケットは、破片が飛散しないように作られています。

漫画『プラネテス』では、宇宙ゴミを回収する業者がいるという架空の作品でしたが、この作品が現実になる日も、そう遠くないようです。

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