サブカルチャーの歴史を知る

サブカルチャーと聞いて思い浮かべるものはなんでしょうか。アニメやゲーム、あるいは漫画といったジャンルがまず思い浮かぶでしょう。あるいは音楽や映画といったエンターテイメントもサブカルチャーといえるかもしれません。しかし一昔前のサブカルチャーは、さらに広義に及びます。音楽雑誌などはロックばかりではなくパンクやテクノ、ヒップホップなどジャンルごとに無数の雑誌が発行されていました。サブカルチャーの裾野は実に広かったといえます。


総論としてのサブカルチャー

そのような幅広いサブカルチャーの歴史を大学の講義として行い、それを書籍に取りまとめたものが宇野常寛による『若い読者のためのサブカルチャー論講義録』(朝日新聞出版)です。本書では各講義においてキーワードが設定されています。最盛期には600万部以上を発行した『週刊少年ジャンプ』や、鶴見済の『完全自殺マニュアル』、ガンダムの富野由悠季、あるいは社会現象ともなった『新世紀エヴァンゲリオン』など、ある世代にとっては懐かしく感じられるキーワードが並びます。しかし著者が大学で講義を受け持つ20歳前後の大学生たちは、ほとんどが平成の真っ只中に生まれた人たちです。当然ながら、彼ら、彼女らにとってこれらのトピックは生まれる前の出来事なのです。そうした若い読者に向けて、歴史としてのサブカルチャーを説いているのが本書なのです。

アイドル論も

さらに本書ではAKB48をはじめとして現在進行系のトピックも取り上げられています。今の大学生も知っているようなトピックからサブカルチャーの興味を引き出そうとしているのです。場合によっては、今当たり前に享受しているもの、ネット発のコンテンツなどもサブカルチャー的な要素を持っていることがあるのです。サブカルチャーに興味がある人はもちろんのこと、そもそもサブカルチャーとは何かを知りたい人にとってもおすすめの本だといえるでしょう。

    
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