時事ネタから社会を知る

日々、時事ニュースは更新されています。その中には、情報を常に主体的に受け取る姿勢がなければ流れていってしまうようなものもあります。それだけ、人々が受け取る情報の質量が膨大になっているということなのでしょう。

社会を知る

そうした時事ネタには社会がつまっています。今そこで何が起こっているかを的確に示しているからです。それは良いこともありますが、悪いこともあるでしょう。ただ、今を知るためにはニュースを知るということも必要です。そうした時に手助けとなるのが宮台真司の『社会という荒野を生きる。』(ベストセラーズ)です。本書のもとになったものは『荒川強啓デイ・キャッチ!』(TBSラジオ)において放送されていたコラムです。

ラジオとテレビの違いとは?

ラジオというのは特定の人が聴いているメディアです。テレビに比べて情報に関する意識が高い人向けのメディアであるとも言えるでしょう。そのため、本書でもテレビにあるような表面的な解説ばかりにとどまらず一歩踏み込んだ議論が多く展開されています。本書で取り上げられているキーワードをざっとあげているだけでも天皇制や、ブラック企業、あるいは感情とAIの問題、セックスレスのカップルなど非常に多種多様です。こうしたキーワードは、テレビの場合は無難なものを求める結果として敬遠されがちなものでもあります。しかしながら、著者の宮台真司は本質から逃げない議論を展開しています。

フリーな議論?

本書にあるものは、社会学者としての緻密な議論もありながら、現代を自由にとらえるフリーな議論でもあると言えるでしょう。それはラジオメディアにあるおしゃべりという本質的なコミュニケーションと、宮台真司の言葉がうまくマッチングしている結果と言えるかもしれません。社会の核心をより深く捉えたい人にとってはおすすめの本です。