人間社会のタブーとは?

橘玲による『もっと言ってはいけない』 (新潮新書) は非常に痛快な本です。著者は経済をベースに、日本の社会や政治、あるいは文化といったものを縦横無尽に斬っていきます。それはよくある、単なる毒舌ライターではありません。タブーに踏み込むような形で、それぞれのトピックに向き合っているのです。


どうすればいい?

本書に記されているトピックは、言ってはいけないものばかりです。それは誰もが薄々とは感じていたのだけれども、はっきりとは口に出して言ってこなかったようなことで、一般的にはタブーとされています。ちょっとしたお酒の場で話せるワンポイント会話といったものでもありません。もっと、残酷な内容です。

何が記されている?

一例を出して見ましょう。「日本人は世界一「自己家畜化」された特別な民族」といったものです。日本人は礼儀正しく従順であるとはよく言われます。裏を返せば、自己主張をしないということでもありますね。それは果たして本当に良いことなのでしょうか。例えば外交関係などにおいては、弱腰であることは良しとされていません。「ネットやSNSが、実は未来の希望を塞いでいる」これもなんとなくイメージがつくのではないでしょうか。便利になったはずのネット社会がかえって狭苦しさを感じさせるといった逆説はよく使われます。このように、身近なトピックを引き合いに、これまでにない斬新な視点が得られるのが本書の魅力だと言えるでしょう。

    
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