チェルノブイリ原発事故と比べて、福島第一原子力発電所の事故はどれくらい深刻なのか?

2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波の影響で、福島第一原子力発電所による原発事故が発生しました。福島第一原子力発電所の事故は、チェルノブイリの原発事故よりも深刻と言われています。


■「最悪レベル」原子力発電所の事故

福島第一原子力発電所故の深刻度は、国際的な事故評価尺度(INES)で「レベル7」とされています。旧ソ連で起こった1986年のチェルノブイリ原発事故も、同じくレベル7の事故でした。レベルの上限は7までしかありません。つまり2つの事故はどちらも「最悪レベル」ということです。

チェルノブイリ原発事故では、100万キロワットの出力の原子炉内でウラン燃料が核分裂しているところ(臨界状態)に爆発が起こりました。しかも、チェルノブイリ原発の原子炉は格納容器がない設計だったとも言います。

一方、福島第一原子力発電所の事故の場合は、運転停止中の事故でした。爆発は核反応が終わってから起こり、放射能(放射性物質)を含んだ気体が大気中に放出されることになりました。そうした事故状況の違いから、同じレベル7の最悪事故であっても、福島第一原子力発電所はチェルノブイリ原発ほど深刻ではない、という見方もあります。

ただ、INESの事故評価は外部に放出された放射能の量でレベルが決まってきます。レベル7とは、放射性ヨウ素の換算で数万テラベクレル(1テラベクレルは1兆ベクレル)を超えたということです。チェルノブイリ原発事故による放射能の放出量は520万テラベクレルとされており、福島第一原子力発電所の放出量はその数を下回るとされていますが、どちらの事故も天文学的な量の放射能を漏らしてしまったことに変わりありません。また福島第一原子力発電所では複数の原子炉(1~4号機)がほぼ同時に事故を起こしましたが、これは世界史上例がない事故なのです。

福島第一原子力発電所の事故は、どちらにせよ「最悪レベル」の原発事故だったのです。

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