人類の未来は明るい?

人類の未来が暗いとは常に言われています。人口爆発や環境破壊といったものが叫ばれているためですね。しかしながら、考えようによって人類の未来は明るいと言うこともできるでしょう。そういう問いかけを行っているのがヨハンノルベリ著作、山形浩生翻訳による『進歩:人類の未来が明るい10の理由 』(晶文社)です。

歴史家の声

本書の著者は、反グローバリズム運動への批判を展開してきたスウェーデンの歴史学者です。確かに、世界的にもグローバリズムは反対とされる傾向があり、国家のオリジナリティを追求すべきではないかといった声があります。しかしながら、その動きこそ一方的なものであると言えるかもしれません。

良くなっている?

世界は滅亡に向かっている、世界はそもそも不幸であるといったことは、本当にそうなのかと考えられます。まず、食べ物においてはテクノロジーの発達によって、食糧難が克服されつつあります。衛生設備なども向上しているため、平均寿命も伸びていっています。さらに、かつてのような悲惨な戦争といったものが繰り返されることはなくなりました。紛争やテロなどが起こっている地域はあるものの、少なくとも第三次世界大戦は勃発していません。未来を悲観するだけでなく、今を冷静に見つめていけば、そこから何か新しい希望が見出せるのではないかと著者は説きます。常に反対やアンチを唱えるだけでいいのかと、当たり前の疑問に対するひとつの回答を指し示していると言えるでしょう。さらに、これは単なる文明論にとどまらず、きちっとデータによって例証されている点も読ませる本だと言えますね。