元CAが記す忘れてはいけない記憶

1985年8月12日に、日本航空の123便が墜落する事故が起きました。乗客乗員520人が死亡する凄惨な事故でした。羽田空港を飛び立った大阪行の飛行機は相模湾上空で、圧力隔壁が破損し垂直尾翼を失い、航行不能となり群馬県の山中に墜落しました。


あの事故はなんだったのか?

日本の航空史上、もっとも凄惨と言えるこの事故はなぜ起きたのか。その背景を記した本が青山透子による『日航123便墜落:疑惑のはじまり:天空の星たちへ』(河出書房新社)です。著者は、事故当時、日本航空にCAとして勤務していました。当時の言葉で言えばスチュワーデスです。この事故で、同僚の仲間たちを多く失いました。

情報を精査する

この事故に関しては、圧力隔壁が修理ミスによって破壊されたと原因が結論付けられています。しかし、多くの謎も残されています。そこに関して著者は、当時の新聞情報などを精査しながら、矛盾点をあきらかにしていきます。航空機事故において原因究明の要となるボイスレコーダーが回収される前から、事故原因を断じる報道が出ている事実を指摘してゆきます。もちろんこの手の話はインターネットに無数に出ているもので、真実は闇の中です。そこに少しでも迫ろうとするのが本書です。

事故当日の風景

さらに、本書では著者が勤務していた日本航空の社風や、事故当日からそれ以降の信頼回復へ向けた努力についてもつぶさに記されています。あの事故を忘れてはならないと思わせる一冊です。

    
コメント