アンダークラスとは何か?

下流社会が日本に出現していると言われて久しいです。しかしながら、なかなか実態を掴みきれていないのが実情なのではないでしょうか。特に自分と異なる立場にある人たちに対しては想像力が及ばない場合も多いため、そこは難しいところだと言えるでしょうね。


実態として捉えてみる

しかしながら、アンダークラスはこの日本に確実に存在しています。その確信を与えてくれる本が橋本健二による『アンダークラス:新たな下層階級の出現』(ちくま新書)です。本書はいわゆるネットカフェ難民といったわかりやすいテレビのワイドショーなどで取り上げられるようなアンダークラスの姿ばかりではなく、不可視のものとされているアンダークラスの姿を浮かび上がらせます。

女性の貧困問題も

特に本書でクローズアップされているのは女性の貧困問題に関してではないでしょうか。パート主婦などの平均年収は200万円に満たないものであり、すでに貧困率は5割に達しています。さらにその人たちは、もともといじめや不登校といった暗い過去を持っていることや、健康に不安を抱えていることなどが記されています。こうしたものは、なかなか可視化されるものではありませんので、本書のような具体的な現場の記述から、学ぶところは多いと言えるでしょう。さらに本書では女性のほかにも、兼ねてから言われている若者のアンダークラス、高齢者のアンダークラスなどについても注目していますので、入門書として最適です。

    
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