ノーベル賞には多くの分野で賞が設定されています。多くの日本人受賞者がいますが、ノーベル経済学賞だけは現在のところいません。何名か日本人でも候補が取りざたされる人物もいますが、現在のところ日本人のノーベル経済学賞受賞者は誕生していません。
正式名称は長い
ノーベル経済学賞の正式名称はアルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞といいます。1968年から始まった比較的新しい賞です。ノーベル経済学賞の受賞者は欧米に偏っています。さらに近年では圧倒的にアメリカ国籍の受賞者が多くなっています。
ノーベル経済学賞には特定の学派の受賞者しかいないのではないか、といった批判も向けられています。
アジア人初はインド人
ノーベル経済学賞は圧倒的に欧米の人間の受賞者で占められています。しかし、1998年にはインド人のアマルティア・センが受賞します。研究テーマは「所得分配の不平等にかかわる理論や、貧困と飢餓に関する研究についての貢献」であり、厚生経済学の分野でよく知られた人物です。アマルティア・センの受賞はインド人として初だけでなく、アジア人としても初になります。
さらにアマルティア・センは幼少期は、インドにおいてタゴールが設立した、学校で学んでいました。ラビンドラナート・タゴールはインドで詩人として活躍した人物です。ノーベル文学賞をアジア人で初めて受賞した人物としても知られます。
そこには、ノーベル賞受賞者の系譜というべきものが存在しているのです。